ミュージカルから生まれた絵本

a0025922_037965.jpg「とんねるガジュマル」
てふてふP 原作/西村由紀子 文/土橋優佳 絵/佐敷町教育委員会 発行
11月に沖縄県佐敷町で行われる町民ミュージカル「とんねるガジュマル物語」を基にした絵本です。
町に実在した「とんねるガジュマル」の樹が舞台となっています。この樹は残念ながら2002年に台風でなぎたおされてしまったそうです。

200年くらい昔の話。佐敷の村の小谷(おこく)の森に大きなガジュマルの木がありました。
この木には鬼とマジムン(魔物)が閉じ込められているという言い伝えがありました。
この森のはずれに竹細工の名人、徳仁という人が住んでいました。ある日北の村のジラーという若者が徳仁の弟子になろうとやってきました。しかし、この村では、よそ者はわざわいをよぶと言われているため、村に受け入れてもらうことができませんでした。
しかし、村長の娘チルーは、ジラーを森へかくすことにしました。チルーはジラーを徳仁に会わせ、徳仁は村人たちにないしょでジラーを弟子にすることにしました。
妹の様子がおかしいことに気づいた兄のマチューは、チルーのあとをつけ、二人が会っているところを目撃しました。「大きなガジュマルの上で月見をしよう」と話をしているのを聞き、マチューはガジュマルへ先回りしました。そして、ガジュマルのまもりづなを切り、ジラーのせいにしようと考えました。マチューがまもりづなを切ったとたん、ガジュマルの木が二つに割れ、鬼とマジムンがとび出してきました。鬼とマジムンは村で大暴れ。何人もの村人が死んでしまいました。
ジラーと徳仁は竹で鳳凰を作り、鳳凰の奇跡で村を救おうとしました。出来上がった鳳凰は、体中から光を放ち、鬼たちを動けなくしました。鳳凰が鬼の背中から2本のガジュマルの枝を抜き取り、それをジラーとチルーに渡し、この枝を植えるように言いました。
二人がこの枝を植えると、鬼とマジムンは枝の根元へと吸い込まれていきました。
村が救われると村人たちは「いったいだれがまもりづなを切ったのだろう」と疑問に思いました。
この村にマチューは必要だと考えたジラーは、「切ったのは私です」とマチューをかばってさけびました。村人たちは怒り狂ってジラーを村から追い出しました。
「一緒に村を出て行く」というチルーにジラーは、「あの2本のガジュマルを守っておくれ」と一人で出ていってしまいました。
チルーが死ぬまで守り抜いたガジュマルは大きく育ち、「とんねるガジュマル」と呼ばれるようになりました。手を取りあうように枝をからませ、よりそって立っていたとんねるガジュマルは、200年もの間、村を見守り続けました。
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by yuraliya | 2005-10-29 01:16 | 絵本・読み聞かせ